デリケートゾーンのお悩み
デリケートゾーンのお悩み
性器にできものができた、かゆみがある、おりものが多い気がする。様々な気になることがあっても、他人に相談しづらい悩みです。加えて女性の場合、構造的にご自身でも確認しづらく、ご不安になることがあると思います。気になる症状があるときは、おひとりで悩まずにお気軽にご相談ください。
外性器や肛門周囲にできものができることがあります。主に視診で診断しますが、必要に応じてできものの一部を切除し、病理検査に提出して診断します。
毛嚢炎
毛穴に細菌が感染し炎症を起こしたものです。軽い痛みや発赤があることがあります。軽いものは自然に軽快します。抗生剤の入った軟膏の投与を行うことがあります。
腟前庭乳頭症
後述する尖圭コンジローマとよく間違えられますが、生理的なもので治療は不要です。小陰唇の内側や尿道付近に1㎜前後の小さな突起ができます。尖圭コンジローマと判断が困難なときは、一部切除して病理検査で確認します。
バルトリン腺嚢胞
バルトリン腺は両側の腟の入り口の後ろにあり、通常は触っても触れません。腟口を湿潤させる粘液を分泌しています。何らかの原因で開口部が閉鎖すると、分泌液がたまりバルトリン腺嚢胞となります。症状が無ければ特に治療は不要ですが、違和感や痛みがあるときは、穿刺や切開で貯留した内容物を排出します。繰り返す場合は開口部を作る開窓術を行います。
尖圭コンジローマ
ヒトパピローマウイルス6型・11型による性感染症です。乳頭状のイボが特徴で、感染部位は外陰部、肛門、尿道口、腟内や子宮頸部です。視診で診断しますが、判断が困難な場合は一部を切除して病理検査に提出します。治療は塗布可能な部位であればベセルナクリームの塗布を行います。ベセルナクリームでの治療が困難であったり無効な場合は外科的に切除をしたり、液体窒素での凍結療法やレーザーで焼灼を行います。ガーダシルやシルガードといったHPVワクチンで予防が可能です。
性器ヘルペス
単純ヘルペスウイルスによる性感染症です。外陰部に痛みを伴う潰瘍性、水疱性の病変が多発します。鼠径部リンパ節の痛みを伴う腫脹や、発熱や倦怠感があることがあります。抗ウイルス薬で治療をします。一度感染すると、体力が落ちたときに再発することがあります。頻繁に繰り返す場合、再発時に内服するPIT(Patient Initiated Therapy)用の薬を処方します。あらかじめ1回分の薬を処方し、再発時は直ちに内服します。また抗ウイルス薬を1日1回内服して再発を予防する予防投与もあります。いずれも処方できるかどうか適応が決められていますので、医師にご相談ください。
梅毒
梅毒トレポネーマによる感染症です。血液を介して感染し、性交渉でも感染します。第1期梅毒で初期硬結ができますが、特徴が少なく視診だけでは診断できないこともあります。女性は気付かないことも多いです。自然に消失しますが、治癒したわけではなく第2期梅毒へと進行します。可能性がある場合は採血での検査を勧めます。
細菌性腟症
腟内の常在菌の減少により菌が異常増殖した状態です。半数は無症状ですが、帯下の増加や外陰部の周辺のにおいがあることもあります。帯下の検査をして、疑う場合は抗菌性の腟錠を投与します。
カンジダ腟症
真菌の一種であるカンジダの異常増殖です。カッテージチーズ様の特徴的な帯下が増加します。腟内から外陰部にかゆみが出現します。帯下の視診で判断が困難な場合は帯下の検査を行います。症状があるときは抗真菌性腟錠の投与を行います。
腟トリコモナス症
トリコモナス原虫の寄生が原因です。性交渉で感染しますが、公衆浴場などで感染することもあります。治療はフラジール錠の内服になりますが、内服後は3日程度の禁酒が必要です。
淋菌感染症
淋菌による感染症で、性交渉で感染し、当初は子宮頸管に感染します。放置すると子宮や卵管へ感染が広がり、骨盤内にまで感染を引き起こすことがあります。40%くらいは無症状ですが、帯下の増加や不正出血を認めることがあります。検査は帯下の検査を行います。治療は抗生剤の点滴を行います。治療が無効なことがあるので、必ず治癒を確認する検査が必要です。またパートナーも感染している可能性が高いですので、検査と治療が必要です。
クラミジア感染症
クラミジア・トラコマティスによる感染症です。性交渉で感染し、当初は子宮頸管に感染します。放置すると子宮や卵管へ感染が広がり、骨盤内にまで感染を引き起こすことがあります。半数以上が無症状ですが、帯下の増加や不正出血を認めることがあります。検査は帯下の検査を行います。治療は抗生剤の内服を行います。治療が無効なことがあるので、必ず治癒を確認する検査が必要です。またパートナーも感染している可能性が高いですので、検査と治療が必要です。
マイコプラズマ・
ジェニタリウム感染症
マイコプラズマ・ジェニタリウムによる感染症です。性交渉で感染し、当初は子宮頸管に感染します。放置すると子宮や卵管へ感染が広がり、骨盤内にまで感染を引き起こすことがあります。不妊症と関係しているという報告もあります。帯下の検査で診断します。淋菌やクラミジアと同時に検査することは、保険診療では認められていません。淋菌やクラミジアが陰性にも関わらず自覚症状があるときに検査が可能です。治療は抗生剤の内服になりますが、耐性菌が報告されており治療が長引くことがあります。必ず治癒を確認する検査が必要です。またパートナーも感染している可能性が高いですので、検査が必要です。
いわゆるかぶれにあたります。原因はさまざまであり、ナプキンや洗浄剤、膣炎に続発する腟分泌物、合成繊維の下着などがあります。過度な洗浄(石鹸、高温水、ウォシュレットの多用)なども原因となります。治療は原因の除去とステロイドの外用剤を使用します。かゆみが強い場合は抗アレルギー薬の内服も併用します。
皮膚病変を認めないにも関わらず、かゆみを生じます。乾燥などが原因のことが多いです。過剰な洗浄などの皮膚の刺激を除去し、白色ワセリンでの保湿や抗ヒスタミン薬の内服で治療します。
打撲や性交時の裂傷などがあります。
毛嚢炎の感染が強い場合痛みを伴うことがあります。内服の抗生剤を使用します。
バルトリン腺嚢胞が感染を起こすと痛みを引き起こします。切開や開窓術で貯留した膿を排出します。
様々な原因がある上に、放置すると病勢が進行するものもあります。ご不安なことがあればお気軽にご相談ください。
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